作成日:2026/02/21
昇給・賃上げはどう決める?感覚経営をやめるための人件費設計法
「今年の昇給、どうしますか?」
3月になると、
多くの経営者からこの相談を受けます。
- 世の中は賃上げムード
- 物価は上がっている
- 従業員の生活も気になる
- 利益はそこまで伸びていない
- 固定費は増やしたくない
- 将来が読めない
「なんとなく去年と同じくらいで」
となっていないでしょうか。
昇給や賃上げを“感覚”で決めると、
必ずどこかで歪みが出ます。
今回は、感覚経営をやめるための
「人件費設計法」を整理します。
なぜ昇給が毎年モヤモヤするのか?
多くの組織で起きているのは、
✔ 原資が決まっていない
✔ 評価基準が曖昧
✔ 将来シミュレーションがない
この3つです。
だから、
・頑張った人にどれだけ上げるか
・全体でどこまで上げられるか
・来年以降も持続できるか
が見えないまま、判断することになります。
これは経営者の能力不足ではありません。
「設計」がないだけです。
まず考えるべきは「昇給額」ではなく「原資」
昇給・賃上げを考えるとき、多くの方が
「一人いくら上げるか」
から考えます。
ですが、本来は逆です。
1.今年の利益見込み
2.将来の投資計画
3.固定費として持続可能な範囲
を整理した上で、
“人件費に回せる総額(原資)”を決める。
ここがスタートラインです。
原資が曖昧なまま配分を考えると、
必ずブレます。
昇給は「生活支援」か「評価」かを分ける
賃上げを考えるとき、
・物価上昇への対応
・成果への評価
が混在していないでしょうか。
この2つは、本来分けて考えるべきです。
✔ ベースアップ(全体調整)
✔ 評価昇給(個別配分)
目的が違えば、設計も違います。
ここが整理できていないと、
「なぜ自分はこれだけ?」
という不満が生まれます。
人件費は「今」ではなく「3年」で考える
人件費は一度上げると、
基本的に下げられません。
だから重要なのは、
単年ではなく、3年〜5年で見ること。
例えば、
・今年3%上げたら
・来年も同水準を維持できるか
・売上が横ばいでも耐えられるか
シミュレーションを一度でも行うと、
意思決定の質は一気に上がります。
感覚ではなく、数字で考える。
これが人件費設計の土台です。
昇給で一番大切なのは「納得感」
金額そのものよりも重要なのは、
“どう決まったのか”が見えているかどうか。
✔ 評価基準は明確か
✔ 期待する役割は伝わっているか
✔ 今後の成長イメージが描けるか
ここが曖昧だと、
金額が上がってもモチベーションは上がりません。
逆に、納得感があれば、
多少厳しい年でも受け入れられます。
昇給は金額の問題ではなく、
「信頼」の問題です。
感覚経営をやめるための3ステップ
- 人件費原資を明確にする
- ベースアップと評価昇給を分ける
- 3年シミュレーションを行う
“なんとなく決める昇給”から
“戦略的な人件費設計”へ変わります。
賃上げは「経営メッセージ」
昇給・賃上げは単なるコストではありません。
「会社はどこへ向かうのか」
「何を評価するのか」
「従業員にどう報いたいのか」
を示す、経営メッセージです。
感覚で決めると、
そのメッセージは伝わりません。
設計すれば、組織は強くなります。
※職場環境チェック※
✔ 評価制度は機能しているか
✔ 昇給に納得感はあるか
✔ 人件費は持続可能か
一度、客観的に整理してみませんか?
数字と構造を見える化することで、
経営判断はずっと楽になります。
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