実践ノウハウ
実践ノウハウ
作成日:2018/09/27
自社に合った働き方改革の実現と魅力ある職場づくりの進め方



こんにちは、岸本です。

 

今後も人材不足が予想されるなか,

働きやすい環境を整備することは,

企業の重要な経営戦略の1 つと言っても

過言ではありません。

 

でも,いざ働きやすい環境づくりを目指すと,

直後に思いもよらない混乱が訪れることが

あります。

 

その混乱を回避するために

事前にやっておくべきことを知り,

効果的に社内外に自社のファンを

増やしていきましょう。

 

そこで,社内外に自社のファンを増やす

「働きやすい職場環境のつくり方」について

お伝えしていきます。

 

最近では,業種や規模を問わず

多くの企業で人手不足が深刻化しており,

企業としても募集にかけるお金を増やしたり,

派遣社員でなんとかカバーしたりと

様々な対策を講じています。

 

一方で,働き手のほうはというと,

今より働きやすい環境を常に探しています。

 

今後ますます人手不足が予想されるなか,

この「働きやすい環境」を整備して

自社のファンを増やしていくことは,

重要な経営戦略のひとつと言えます。

 

では,この働きやすい環境とは

どんな環境でしょうか。

 

■働きやすい環境は働きにくい環境の逆算から

 

いざ働きやすい環境づくりを目指すと,

直後に思いもよらない混乱が

訪れることがあります。

 

それは,

「働きやすい環境ってどんな環境か分からない」

というものです。

 

そもそも、働きやすい環境のゴールが

ある程度具体的にイメージできなければ,

取り組みようがありませんよね。

 

働きやすい環境とはどんな環境なのかが

漠然としていて思い浮かばないという場合は,

「働きにくい環境の逆算」で考えると

イメージしやすくなります。

 

皆さんは,働きにくい環境と聞いて

どんな職場環境をイメージされるでしょうか。

 

もちろん人それぞれ違いはあると思いますが,

例えば,

 

・自分の仕事をせずに,

 邪魔ばかりしてくる従業員がいる

 

・社内での会話がなく,

 いつも暗い雰囲気が漂っている

 

・休暇などの制度はあるが,

 休みを取ることに後ろめたさを感じる

 

などが思い浮かぶのではないでしょうか。

 

裏を返せば,働きやすい環境とは,

 

・各自が自分の仕事に集中しながらも,

 必要に応じて協力し合っている

 

・社内での適度な会話が

 コミュニケーションを円滑にし,

 職場全体に明るい雰囲気が漂っている

 

・業務に支障が出ないように

 従業員同士で調整しながら,

 休暇制度をリフレッシュなどに

 積極的に活用している

 

という環境だと言えます。

 

このように,働きやすい環境がどんな環境か

具体的にイメージできたなら,

後はそれを実現するために何が必要か,

何をしていくかを検討していくことになります。

 

■働きやすい環境をつくる2 ステップ

 

働きやすい環境に変えていく際には,

2 ステップの環境づくり」という視点を

持つと取り組みやすくなります。

 

働きやすい環境をつくる2 ステップの1 つ目は,

「安全な環境づくり」です。

 

例えば,自分の仕事をせずに

他人の邪魔ばかりする従業員がいる環境は

決して安全な環境とは言えないですよね。

 

安全な環境と言えるためには,

こうした従業員に対して

すぐに問題行動をやめさせることができる

という必要があります。

 

そして,すぐに問題行動をやめさせさられるは,

自社で守るべきルール(服務規律)と

違反したときのペナルティ(懲戒)を

就業規則などで決めているか,さらにその内容を

従業員に教育する環境をつくっているか,

が大きく影響します。

 

また,問題社員の対応以外にも,

職場での災害を防止するためのルールづくりや

従業員の健康管理など、

職場に潜むあらゆる危険から

従業員を守る環境をつくることが,

この「安全な環境づくり」で

目指すゴールとなります

 

次に,

働きやすい環境をつくる2 ステップの2 つ目は,

「魅力ある環境づくり」です。

 

確かに,安全な環境を整備することで,

経営上の予期せぬリスクの軽減につながります。

 

しかし,人材不足の解消や

優秀な人材の確保を目的とするのであれば,

さらに積極的な環境づくりが必要です。

 

例えば,

 

・従業員同士のコミュニケーションを

 活発にするための研修や面談を取り入れる

 

・自社独自の休暇やイベント,

 福利厚生の制度を導入する

 

などが考えられます

 

これらの取り組みや制度は

法律で義務付けられてはいませんが,

だからこそ実施している企業に対して働き手は,

 

「自主的にこんな取り組みをしている会社で

 働いてみたい」

 

と心を惹きつけられるのです。

 

■魅力ある環境づくりに潜む落とし穴

 

いざ魅力ある環境づくりに取り組みだしても,

最終的な実施まで至らなかったり,

せっかく苦労して制度や仕組みを導入しても

すぐに形骸化してしまうことがあります。

 

それは,

「そもそもなぜこの取り組みをやるのか?」

が曖昧なままスタートしているからです。

 

確かに,

従業員同士のコミュニケーションを

活発にするための研修や

自社独自の休暇やイベント,

福利厚生制度の導入などは,

自社の職場の魅力を高めるために

効果的な取り組みです。

 

しかし,短期的に見ると,

こうした取り組みは費用や手間がかかり,

最終的な実施までこぎつけるには

金銭面でも精神面でも負担を要します。

 

さらに,そもそも義務ではないため,

目的意識を明確にして取り組まないと

途中で安易に断念することになりかねません。

 

そこで、魅力ある環境づくりに取り組む際には,

 

・何のために魅力ある環境づくりをするのか

 

・魅力ある環境を整備した先に

 どんな未来を描いているのか

 

を明確にすることから始めましょう。

 

また,魅力ある環境づくりの取り組みは,

周囲の人たちに認知されることで

効果が倍増していくものです。

 

これから取り組む内容や目的を

従業員や外部に公表したり,

取り組みの計画や実践の過程に

従業員を巻き込んだりしながら,

安全で魅力ある環境づくりを

広くアピールしていきましょう。

 

こうした行動の積み重ねが,

少しずつでも社内外に自社のファンを

増やすことにつながっていきます。


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