お知らせ
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作成日:2026/03/27
【令和8年10月施行】カスハラ対策・求職者等セクハラ対策が義務化!中小企業がやるべきことを解説



令和8年10月から、何が変わるのか

令和8年(2026年)10月1日から、改正労働施策総合推進法等の施行により、すべての事業主に新たなハラスメント防止措置が義務付けられます。

今回義務化されるのは、大きく分けて2つです。

1. カスタマーハラスメント(カスハラ)対策
顧客等からの著しい迷惑行為から従業員を守るための雇用管理上の措置

2. 求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策
採用活動やインターンシップ等において、自組織の従業員が求職者等にセクハラを行うことを防止する措置

これまでパワハラ・セクハラ・マタハラの防止措置は事業主の義務とされていましたが、今回の改正で、その範囲が「社外からのハラスメント(カスハラ)」と「社外に向けたハラスメント(求職者等セクハラ)」に広がった形です。

企業規模にかかわらず、従業員を1人でも雇用していれば対象となります。

カスタマーハラスメントとは

改正法では、カスハラを以下の3つの要素をすべて満たすものと定義しています。

1. 顧客等の言動であること
顧客や取引先のほか、施設の利用者、今後利用する可能性のある者も含まれます。電話やSNS等を通じた言動も対象です。

2. 業務の性質等に照らして社会通念上許容される範囲を超えていること
要求の内容に理由がない場合や、暴言・威圧・執拗な繰り返し等、手段や態様が行き過ぎている場合が該当します。

3. 従業員の就業環境が害されること
従業員が身体的・精神的に苦痛を感じ、業務の遂行に支障が生じるような状態を指します。

ポイントは、「クレーム=カスハラ」ではないということです。正当なご意見やご要望は当然あり得ます。問題になるのは、その要求の内容や手段が社会通念上の範囲を超え、従業員の就業環境を害する場合です。

求職者等セクハラとは

求職者等セクハラとは、事業主が雇用する従業員が、求職者等に対して性的な言動を行い、求職活動等を阻害するものを指します。

「求職者等」には、採用面接や説明会への参加者だけでなく、インターンシップ参加者、教育実習・看護実習等の実習生も含まれます。SNSやオンラインでの言動も対象です。

求職者等は、採用や評価に関わる立場の従業員に対して断りにくい状況に置かれやすいため、本人が明確に拒否していないからといって問題がないとは限りません。この非対称性に配慮した防止措置が求められています。

事業主が講ずべき措置

カスハラ対策・求職者等セクハラ対策ともに、事業主が講ずべき措置の基本構造は、既存のパワハラ・セクハラ防止措置と共通しています。

方針の明確化と周知
カスハラに対して毅然とした態度で対応し従業員を保護する旨の方針、求職者等セクハラを行ってはならない旨の方針を明確にし、従業員に周知します。

相談体制の整備
相談窓口を設置し、従業員(求職者等セクハラについては求職者等にも)に周知します。相談窓口の担当者が適切に対応できる体制を整えることも必要です。

事後の迅速かつ適切な対応
事実関係の確認、被害者への配慮、再発防止の措置を講じます。

プライバシー保護・不利益取扱いの禁止
相談者のプライバシーを保護し、相談したことを理由とする不利益取扱いを行わない旨を定め、周知します。

これらに加えて、カスハラ対策では「特に悪質なカスハラへの対処方針の策定と体制整備」が、求職者等セクハラ対策では「求職活動等に関するルールの明確化と周知」が、それぞれ特有の措置として求められています。

中小企業が対応するための具体的なステップ

「やるべきことは分かったが、具体的に何から手をつければいいのか」という声は多いと思います。以下の順で進めると、無理なく対応できます。

ステップ1:方針と規程を整える
まず、カスハラ対策・求職者等セクハラ対策に関する方針文書を作成し、代表者名で制定します。あわせて、就業規則にカスハラ・求職者等セクハラに関する条項を追加します。常時10人以上の従業員を使用する事業場では、労働基準監督署への届出が必要です。

ステップ2:対応フロー・ルールを整備し、現場に共有する
カスハラが発生した場合の対応手順(初期対応→判断→対応方針の決定→記録→被害者ケア)と、求職者等との面談等に関するルール(時間・場所・連絡手段・実施体制等)を定め、管理監督者を中心に共有します。

ステップ3:相談窓口を設置・周知する
既存のハラスメント相談窓口がある場合は、カスハラ・求職者等セクハラも対象に含める形で対応できます。求職者等向けの相談窓口は、採用ページや説明会資料等でも周知が必要です。

ステップ4:運用しながら点検する
最初から完璧な体制を整える必要はありません。まず形を整え、運用しながら、自組織の実態に合わせて改善していくほうが、結果的に現場に定着します。

対策を始めるにあたって大切なこと

カスハラ対策は「クレーマーを排除すること」ではありません。正当なご意見やご要望には誠実に向き合いながら、従業員の就業環境を害するような言動からは組織として従業員を守る、という姿勢を示すものです。

求職者等セクハラ対策も、従業員の行動を過度に縛るためのものではありません。求職者等が安心して活動できる環境を整えることが、結果として組織への信頼にもつながります。

制度を整備すること自体は、書式やひな形があれば対応できます。ただ、制度が現場に根づくかどうかは、「なぜこれをやるのか」が組織の中で共有されているかどうかにかかっています。施行日に向けて、まずはできるところから一歩を踏み出していただければと思います。

対策書式をキットにまとめました

当事務所では、カスハラ対策・求職者等セクハラ対策に必要な書式を一式にまとめた「ハラスメント対策キット」を提供しています。

方針文書、就業規則の改定条文例、対応フロー、相談窓口の案内文、対応記録シート、セルフチェックリストの全9ファイル。従業員50名程度までの組織が、無理なく措置義務に対応できるよう設計しています。



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