作成日:2026/06/12
求める人材が来ないとき、見直すべきこと
「もっと元気で意欲のある人を採りたいのに、
募集をかけてもなかなか来ない」
経営者の方から、
業種を問わずいただくご相談です。
接客の現場であれば
「お客様に安心感を与えられる人がほしい」、
技術職であれば
「自分で考えて動ける人がほしい」、
事務職であれば
「正確で気が利く人がほしい」。
求める像はそれぞれですが、
共通しているのは
「来てほしい人が来ない」
というもどかしさです。
なかには、
「日本人で、若くて、元気な人を」
という率直なご希望をいただくこともあります。
ただ、ここで少し立ち止まって
整理しておきたいことがあります。
「誰を採るか」の前に、
「何を求めているか」を明確にする
「若くて元気な日本人」
という条件を分解してみると、
本当に求めているのはおそらく
次のようなことではないでしょうか。
・コミュニケーションに不安がないこと。
・明るく前向きに仕事に取り組んでくれること。
・周囲と協調して動けること。
これらは実は、年齢や国籍ではなく、
スキルと仕事への姿勢の話です。
採用の場面では、
「どんな属性の人がほしいか」ではなく
「どんな行動ができる人がほしいか」で
条件を整理し直すことが、
結果的に良い採用につながりやすいです。
なお、採用選考において
国籍や年齢を理由に応募者を選別することは、
法律上も公正採用選考の観点からも
認められていません。
そうした選考になってしまわないためにも、
「求めている能力・行動」を具体的に
言語化しておくことが大切です。
応募が来ない本当の理由
「求めている人材が来ない」
という悩みの背景には、
人材市場の問題だけでなく、
求人の届け方と職場の見え方の問題が
隠れていることも多いです。
よくある原因をいくつか挙げてみます。
求人票が「条件」しか伝えていない
給与、勤務時間、休日。
これらは大切な情報ですが、
どの求人票にも書いてあります。
「この職場で働くとどんな体験ができるか」
「どんな雰囲気の職場か」が伝わらなければ、
条件だけで比較され、
より好条件の求人に流れてしまいます。
「誰でもいいから来てほしい」が透けて見える
人手不足が深刻なほど、
間口を広げたくなります。
しかし、
「誰でも歓迎」は裏を返すと
「誰にも響かない」求人になりがちです。
「こういう方に来てほしい」を
具体的に書いたほうが、
該当する人の目に留まります。
既存の従業員が生き生きと働いていない
求職者は、応募する前に
その職場の雰囲気を何らかの形で
感じ取っています。
店舗であれば実際に見に来ることもありますし、
口コミやSNSで情報を集めていることもあります。
今いる従業員が疲弊した様子で働いていたら、
「ここで働きたい」とは思えません。
採用活動の前に、
今いる従業員の働きやすさを整えることが、
実は最も効果的な採用施策になることがあります。
「採りたい人が来る職場」になる
採用を「外から人を連れてくる活動」と捉えると、
求人媒体を変える、給与を上げる、条件を緩める、
といった手段に目が向きがちです。
しかし、
本当に意欲のある人材を採用したいのであれば、
視点を変えて
「この職場で働きたい」
と思ってもらえる状態をつくる
ことが先です。
それは大がかりな改革ではありません。
・従業員同士のコミュニケーションが
自然に取れている
・新人が入ったときに
丁寧に受け入れる文化がある
・「ここで働いていて良かった」と
従業員自身が感じている
こうした状態は外にも伝わります。
そして、
「ちゃんとした職場で働きたい」と思っている人は、
こうした空気を敏感に感じ取ります。
「求める人材が来ない」と感じたときは
まず見直してみていただきたいのは次の3つです。
1.求めているのは
「属性」ではなく
「行動」ではないか
年齢や国籍ではなく、
どんな行動や姿勢を求めているのかを
具体的に言語化してみてください。
2.求人票は
「条件」だけでなく
「職場の姿」を伝えているか
この職場で働くとどんな体験ができるかが伝わると、
届く層が変わります。
3.今いる従業員が
「ここで働きたい」と思える
職場になっているか
採用活動の最大の武器は、
今の職場の空気です。
人手不足の時代だからこそ、
「誰を採るか」の前に
「どんな職場であるか」を整えることが、
結果的に一番の近道になります。
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