実践ノウハウ
実践ノウハウ
作成日:2019/06/24
労務トラブルを予防するために<前半>



こんにちは、岸本です。

 

今回は、

「労務トラブルを予防する方法」

についてお伝えしていきます。

 

■労務トラブルを予防するとは

 

「労務トラブル」を

ネットで検索してみると、

様々な説明が出てきますが、ここでは、

 

『労務トラブル』とは、

 

労使間の認識の差が

当事者間では解決できない程に広がり

争いにまで至っている状態

 

と考えます。

 

また、

 

『予防』とは、

 

前もって防ぐこと

 

です。

 

よって、今回お伝えするのは、

 

『労使間の認識の差が

 争いに至るほどに広がるのを

 前もって防ぐ方法』

 

ということになります。

 

■一般的な労務トラブルの予防法

 

労務トラブルの予防法として

よく言われるのは、

・法令遵守

・コミュニケーション

の2つです。

 

確かにこれらは、

労務トラブルの予防に効果があります。

 

例えば、法令が遵守できていなければ、

それだけでリスクが発生します。

 

不当解雇、未払賃金、有休の未付与…

 

こうした事実が

監督署や弁護士に持ち込まれると、

すぐさま是正や最悪裁判などにまで

発展していきます。

 

また、

日々コミュニケーションを図ることで

互いのことを理解できる可能性が高まり、

それが思いやりや信頼に繋がってくれば

トラブルも発生しにくいでしょう。

 

しかし、

法令順守もコミュニケーションも

何となくやるだけでは意味がありません。

 

「法律に合わせたのに、

 社員は法律なんて知らなかった…」

 

「良かれと思ってイベントやったのに、

 社員はそんなこと望んでいなかった…」

 

など、労使間の認識の差が埋まっていなければ、

いくら法令順守やコミュニケーションに力を入れても

トラブルの危険性が減っていることにならないのです。

 

大切なのは、

 

"労使間の認識の差を埋める"

 

という目的に沿った取り組みをしているかどうかです。

 

■労使間の認識の差を広げないために

 

労使間の認識の差は、

いきなり埋めようとする前に

"広げない"という発想を持ちましょう。

 

そして、取り組むべきことは、

・社員心理の把握

・施策の背景説明

の2つです。

 

とりわけ、社員心理の把握は

極めて重要です。

 

なぜなら、日常の経営活動において、

経営陣が"社員はどんな心境なのか?"

本気で考えることは多くありません。

 

それは立場上仕方のないことでもあります。

 

しかし、労務トラブルを予防することを

本気で目指すのであれば、

 

"社員の心を知ろうとする"

 

ことは避けて通れません。

 

また、

就業規則や社内ルールの変更の際、

変更の事実だけを説明しても

なかなか社員には響きません。

 

「会社に良い様に変えるんじゃないの?」

 

とさえ思われてしまうこともあります。

 

施策を始めたり、変更したりする際は、

その背景までしっかり説明する様にしましょう。

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