こんにちは、岸本です。
最近は人手不足が深刻で
採用や定着で苦労されている方も
多いのではないでしょうか。
例えば、
「苦労して採用したのにすぐ辞めてしまう…」
「思っていたほど働いてくれない…」
「採用後の対応で余計に忙しくなった…」
こうしたお悩みは
採用後に持たれることがほとんどですが
解決のヒントは実は採用前にあります。
それでは、
定着率を上げる人材採用戦略の立て方
についてお伝えします。
■採用・定着における悩みを深掘りする
先程のお悩みをもう一度考えてみてましょう。
『採用してすぐ辞める』のは
なぜすぐに辞めるのでしょうか?
入社してすぐ辞めるケースの多くは、
その社員が入社前に抱いていた職場のイメージと
入社後の現実の職場の実態との間の
何らかのズレやギャップが影響しています。
入社前のイメージと入社後のイメージが
異ならないのであれば
そもそも辞める理由ってないですよね。
「入社してすぐ辞めてやろう」と
元々考えていれば話は別ですが、
「入社したい」と思っての入社であり、
そのイメージ通りの職場であったなら
何も辞めることはありません。
では、こうした入社前後のミスマッチには
どんなことが考えられるでしょうか。
あくまで一例になりますが、
・業務内容
・職場環境
・人間関係
・給与やボーナス
などがまず考えられます。
まず、業務内容、職場環境、人間関係は
求人情報の文字や写真だけでは伝わりづらいので
特にミスマッチが起こりやすくなります。
また、給与については、
通常は契約時にお互い合意するものですが、
入社後にしか正確な金額を伝えなかったり
残業代の支払い方が分かりにくかったりすると
不要なミスマッチが起こり得ます。
こうした事態を避けるためにも、
求人情報の掲載や面接時の対応では、
嘘を書いたり話したりすることはもちろん
過度の期待を持たせることも
避けたいところです。
その上で、
自社の強みと弱みを正直に伝えることが
採用前後のミスマッチを防ぐ
ポイントになります。
その前提としては、
自社の理念や業務内容、職場環境、人間関係など
自社の魅力やこれから改善に取り組むことを
語れる程度に明確にしておく必要があります。
次に、
『思っていたほど働いてくれていない』
について考えてみましょう。
そもそも「思っていたほど」というのは、
どういうことでしょうか。
そして、その内容や程度は、
相手に伝わっているでしょうか。
いくら経営者の側で
「こんな業務をしてもらおう」
「これぐらいは働いてくれるだろう」
と思っていても、
言葉にも文章にもしていなければ
相手には分かりません。
求職者は求職者で、
ホームページや求人情報から
「きっとこんな仕事をするのだろう」
「私はこれぐらいまでやればいいだろう」
と思っています。
経営者と求職者がお互いに期待している
業務内容や貢献レベルが
共に合致していればいいですが、
残念ながらズレていることの方が多いです。
こうしたミスマッチを防ぐためには
経営者の側で事前に
・採用後にどの様な仕事をしてもらい
どんなことを期待するのか
・その期待に応えてくれるのは
どんな経験、能力や性格の人なのか
・絶対に避けたい人はどんな人か
を整理しておく必要があります。
さらに、
『採用後に採用者の対応でバタバタする』
のはなぜでしょうか。
基本的なところでいくと
・事務用品は何が必要で誰が用意するのか
・入社後しばらくは何をしてもらうのか
・採用後には誰がどう育てていくのか
が決まっていないということが考えられます。
これらは、何度も採用を経験している企業でも
よく耳にします。
対応としては、
・事務用品と準備担当者のリストを作成する
・3ヵ月程度先までの業務内容を考えておく
・3年程度先までの育成プランを考えておく
だけでもとても効果があります。
せっかく採用したのにやってもらうことがない
という状態は本当にもったいないですよね。
■ビジョンから逆算して理想人材をイメージする
こうして、採用や定着の悩みから逆算していくと
事前に準備しておくべきことが見えてきます。
実際、ミスマッチを防ぐために
@自社の魅力と改善点を整理する
(経営理念、業務内容、職場環境、
人間関係、給与体系など)
A理想の採用者をイメージする
(やってほしいこと、やってほしくないこと、
期待すること、経験、能力、性格など)
B採用後の定着に向けた仕組み化
(必要な事務及び担当者のリスト、
3ヵ月程度先までの業務予定、
3年程度先までの育成プランなど)
に取り組んでおくことで
採用後の悩みはかなり減らすことができます。
また、理想の採用者をイメージする際は、
貴社の今後のビジョンを起点に考えましょう。
一時的に雇うアルバイトではなく、
正社員を雇う場合は尚更です。
なぜなら、正社員は
基本的に定年までの長期を前提に
働いてもらうことになるからです。
そうなると単に今だけを見るのではなく
将来の自社のビジョン実現に向かって
どう働き成長してもらうのかという
長期的な視点も必要です。
言い換えると、
今後の自社のビジョンを実現していくために
今の時点でどんな人材が必要なのか、
という様にビジョンから逆算して
理想の人材像を固めていくということです。
一見時間も手間もかかりそうな作業ですが、
15〜30分ほど時間を取って紙に書き出すだけでも
採用後の人材定着に大きな効果があります。
しかも、この作業をしておくことで
「採用しても辞められる…」
「思っていたほど働いてくれない…」
「なぜ…」
と、後々起こり得る
より大きな手間と無駄な時間の浪費を
防ぐことができると考えれば、
取り組むメリットは十分あるはずです。
さらにビジョンから遡って今必要な人材を探す
ということが習慣になれば、
求人の掲載内容や面接時の質問内容も変わり
自社のビジョンに共感するヒトが
集まりやすくなってきます。
そうして、理想の人材像が固まったら
じゃあそういう人たちが
・集まりそうな場所は?
・心に響きそうな言葉は?
・目を引きそうな写真は?
を考えて広告媒体や掲載する文章・写真を
取捨選択していきましょう。
どんな人でもいいから来て欲しい
というスタンスでは
本当にどんな人でも来てしまい、
後になってお互いが後悔する
ことになりかねません。
ぜひ、予め採用後の定着まで見越した
人材採用戦略を立てることで
今、本当に貴社に必要な理想の人材を
採用・定着する準備をしましょう。
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