お知らせ
お知らせ
作成日:2026/08/05
【2028年4月施行】ストレスチェックが従業員50人未満の事業場にも義務化|小規模の組織が今から知っておきたいこと



「ストレスチェックって、うちみたいな小さい組織にも関係あるの?」

最近、そうしたご相談が増えてきました。結論からお伝えすると、これまで努力義務だった従業員50人未満の事業場にも、ストレスチェックの実施が義務化されます。

まだ少し先の話ではありますが、法が絡む備えは「気づいたときには施行間近」になりがちです。今のうちに全体像だけつかんでおけば、慌てずに準備を進められます。この記事では、小規模の組織に向けて、制度の概要と今からできることを整理します。



そもそもストレスチェックとは

ストレスチェックは、従業員が自分のストレスの状態に気づき、メンタル不調を未然に防ぐことを目的とした検査です。労働安全衛生法にもとづく制度で、決められた質問項目に回答してもらい、その結果を本人に通知します。

大切なのは、これが「誰がストレスをためているか」を組織があぶり出すための仕組みではない、という点です。あくまで本人の気づきが目的で、結果は本人の同意なく組織に共有されません。プライバシーの保護が、制度の土台になっています。

これまでは、従業員50人以上の事業場に実施が義務づけられ、50人未満は努力義務にとどまっていました。今回、その線引きが変わります。



何が変わるのかー50人未満にも義務化

令和7年(2025年)5月に公布された改正労働安全衛生法により、これまで対象外だった従業員50人未満の事業場にも、ストレスチェックの実施が義務づけられることになりました。

施行日は、令和10年(2028年)4月1日です。これは2026年6月に施行期日を定める政令が公布され、正式に確定しています。施行日から1年以内に、最初のストレスチェックを実施する必要があるとされています。

つまり、いま50人未満だから関係ない、ということではなくなります。多くの中小の組織が、新たに対応を求められることになります。

なお、ここでの「50人」の数え方には少し注意が必要です。契約期間や労働時間の長さで対象者を絞るのとは別に、「常態として使用しているか」で判断されます。週1回のパートやアルバイトでも、継続して雇っていれば人数に含まれます。「うちはギリギリ50人未満のはず」という組織ほど、一度正確に数えておくと安心です。



小規模の組織が、特に押さえておきたい点

50人以上の事業場と違い、50人未満では産業医や衛生管理者の選任、衛生委員会の設置が義務づけられていません。そのため、「同じことを自分たちだけでできるのか」という不安の声をよく聞きます。

ここでいくつか、実務上のポイントを整理しておきます。

まず、実施は外部委託が推奨されています。実施者となる医師や保健師が組織内にいないケースが多く、またプライバシー保護の観点からも、外部に任せるほうが現実的です。すでに健康診断をお願いしている健診機関があれば、ストレスチェックも併せて対応できるか確認するのが、いちばんスムーズな入口になります。

次に、監督署への報告義務はありません。50人以上の事業場では実施後の報告が必要ですが、50人未満については、健康診断と同様に報告義務は課されていません。ここは負担が一段軽い部分です。

そして、高ストレスと判定された人が希望した場合の医師による面接指導が必要になる場面があります。この面接は医師が行う必要があるため、どこに依頼するか、という体制も委託先とあわせて考えておくとよいでしょう。



今からできる、無理のない準備

施行までにはまだ時間があります。だからこそ、いきなり体制を丸ごと整えようとせず、小さく始めるのが現実的です。

最初の一歩としておすすめしたいのは、いま健康診断をお願いしている機関に、ストレスチェックも併せて頼めるか一度聞いてみることです。多くの小規模の組織にとって、外部委託が現実的な入口になります。電話一本で、見積もりや実施方法の選択肢(紙かオンラインか、健診と同時期にするか)を早めに知っておくだけでも、準備の見通しがぐっと立てやすくなります。

あわせて、自社が「50人以上」と「50人未満」のどちらに当たるかも確かめておくとよいでしょう。義務がかかる点はどちらも同じですが、求められる体制や負担が変わってきます。数え方に少しクセがあるので、一度正確に確認しておくと、この先の準備の重さが見えてきます。

厚生労働省も、50人未満の小規模事業場向けの実施マニュアルを公表しています。事前準備の資料として参考になりますので、余裕のあるときに目を通しておくと、施行が近づいたときの動きがぐっと軽くなります。

小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル



「やらされる義務」ではなく、職場を守る仕組みとして

ストレスチェックは、たしかに手間のかかる制度です。でも、その本質は「従業員が不調になる前に気づける機会をつくる」ことにあります。

小さな組織ほど、一人の不調が全体に響きやすいものです。誰かの余裕が失われ、それが周りに静かに連鎖していく…そうなる前に、早めに気づける仕組みがあることは、組織にとっても従業員にとっても支えになります。義務だから仕方なく、ではなく、職場を守るための備えとして捉え直すと、準備の意味が少し変わって見えるかもしれません。



ストレスチェックへの対応は、制度の手続きだけでなく、日ごろのメンタル不調への向き合い方や、相談しやすい職場の空気づくりともつながっています。

「50人未満だけど、何から準備を始めればいいか整理したい」 「制度対応だけでなく、職場のメンタル面の土台も整えたい」

そうしたテーマを、制度面と現場の空気の両方から整理したい方は、人事労務の無料相談をご利用ください。現在の状況を確認するところからご一緒します。

人事労務の無料相談はこちら

 

\登録不要・その場で結果表示/










人事労務管理の実践
■経営全般
事業計画の立て方・書き方
withコロナ時代の経営戦略
中小企業の人事課題と対策
中小企業の人事戦略3ステップ
予防労務(予防人事)の実践
粗利率・労働分配率の計算
社員満足と売上拡大の両立
DXの意義や推進の方法

■人件費
人件費や法定福利費の計算
人件費の削減と適正化の違い
賞与の社会保険料の計算方法
残業代・残業単価・残業時間
残業代の計算や試算

■人材育成・人材活性
人材育成の目的/方法/ポイント
社員のやる気を引き出す方法
リーダーシップの発揮と習得

■就業規則
就業規則の作成・変更と届出
就業規則の項目ごとのポイント
就業規則の業種別ポイント
有給休暇の付与日・日数など
テレワークのメリット・デメリット

■労務管理
労働問題の解決事例
労働基準監督署の調査対応
有給休暇取得率の計算
産休・育休の手続き流れ

■人事制度
3ステップ!人事評価制度の作り方
人事評価制度の目的と注意点
人事評価制度のメリット・デメリット
 専門誌掲載

近代中小企業
2024年5月号

労使協調(Win-Win)型!
売上計画の作成&活用法
★無料配布中★

7日間メール講座