作成日:2025/01/12
就業規則の基本と成功のポイント



なぜ就業規則は必要なのか?


就業規則は、会社と従業員の間でルールを明確にするための重要な文書です。しかし、多くの経営者や人事担当者が直面するのは、「どこから始めればいいかわからない」「何を記載すべきかわからない」という悩みです。この記事では、初めて就業規則を作成する方でも安心して進められるよう、基本的なポイントと具体的な手順をご紹介します。


就業規則の役割とは?


就業規則は、以下のような役割を果たします・

●法的リスクの回避
就業規則が整備されていない場合、トラブルが発生した際に会社側が不利になることがあります。適切な規則を設けることで、リスクを軽減できます。

●従業員の理解と安心感の向上
ルールが明確に記載されていることで、従業員が安心して働ける環境を整備できます。

●組織の一体感を醸成
就業規則は、企業の文化や価値観を表すものです。従業員に企業のビジョンを共有するツールとしても機能します。


就業規則に盛り込むべき内容


労働基準法に基づき、就業規則には以下の項目を記載する必要があります。

絶対的必要記載事項:必ず記載しなければならない事項
  1. 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに交替制の場合には就業時転換に関する事項
  2. 賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
  3. 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
■相対的必要記載事項:事業場で定めをする場合に記載しなければならない事項
  1. 退職手当に関する事項
  2. 臨時の賃金(賞与)、最低賃金額に関する事項
  3. 食費、作業用品などの負担に関する事項
  4. 安全衛生に関する事項
  5. 職業訓練に関する事項
  6. 災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項
  7. 表彰、制裁に関する事項
  8. その他全労働者に適用される事項

これらに加え、企業独自の制度(企業理念、福利厚生、教育研修など)を加えることで、従業員にとってより魅力的な就業規則にすることができます。


初めて就業規則を作成する際の3つのステップ


1.現在の状況を把握する
自社の規模、従業員の構成、現在のルールや運用状況を確認しましょう。

2.ひな形を活用する
厚生労働省・労働基準監督署や専門家が提供するひな形をベースに作成するとスムーズです。ただし、ひな形をそのまま使うのではなく、自社の実情に合わせてカスタマイズが必要です。

3.専門家の意見を取り入れる
作成した規則が法律に適合しているかを確認するため、社会保険労務士などの専門家に相談することをおすすめします。


注意すべきポイント


□あいまいな表現
「原則として」「必要に応じて」などの曖昧な表現はトラブルの原因になることがあります。できるだけ具体的な基準や手続きを明記しましょう。

□定期的な見直し
法改正や社内環境の変化に対応するため、年に一度は就業規則を見直すことが重要です。

□従業員への周知
作成した就業規則は従業員に周知しなければ効力が発生しません。説明会やメールでの共有を行い、内容を理解してもらいましょう。


就業規則をスムーズに運用するために


就業規則を作成した後の運用も重要です。従業員からの質問や提案を受け入れ、必要に応じて改訂を行いましょう。また、従業員との信頼関係を築くため、就業規則の背景や意図を丁寧に説明することが効果的です。


適切なサポートで就業規則作成を成功させる


就業規則は会社の未来を支える重要なツールです。初めて作成する方でも、基本を押さえればスムーズに進められます。また、プロのサポートを活用することで、さらに完成度の高い規則を作成できます。

「就業規則の作成に取り組みたいけれど不安…」という方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。一緒に最適な就業規則を作り上げましょう!


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